プレプリント
ポストプリント(ダイレクト印刷)

プレプリント

プレプリントでロングランをするにはどのようなことが必要ですか?

先ず樹脂版とインクの相性が合うかどうかは最も重要です。これが合わないと印刷途中から樹脂版が膨潤して網点や線が太ったりするため網点汚れや線太りが起こります。事前に最も合う樹脂版材料や製版方法を選定しておくことが必要です。

プレプリントの線数は何線で行うのがいいでしょうか?

通常は印刷線数とアニロックスロールの線数で算出するのが妥当です。
当社では安定してロングランでも支障が出にくい線数としてアニロックスロールの線数の5分の1以下を推奨しています。(350線のアニロックスで70線の印刷線数)
ただしデザインにより濃度を出したい場合は3分の1程度で印刷することもあります。

低級紙化で気を付けることはありますか?

最近は紙の坪量を低減する傾向がプレプリントにはあります。
これは印刷現場にとってさまざまな困難が生じます。強度的に一定してテンションがかけにくく紙の表面平滑性も落ちるため印刷が難しくなります。
印刷においてマージナルが大きく色間によって見当が合いにくいという現象が生じます。これらは実績を基に製版で調整する(ディストーションやドットゲイン調整やトラッピング調整)ことが必要です。

印刷ムラがでますが何が要因でしょうか?

まずは樹脂版とインクの相性が合っているかをご確認ください。
そのうえで樹脂版にムラが出ていないか。必要以上に印刷圧やアニロックスロール圧がかかっていないかをご確認ください。いずれかの圧が必要以上にかかると版の表面に均一にインクが乗らず印刷直後も版のうえにインクが残ったままで次のインクが供給されることとなりムラがなくなることがありません。ベタなどキレイに乗せるのは単にインクの供給を多くするのではなく、インクを均一にのせて完全に紙に転移させることが必要です。またこれらを樹脂版で解消する方法として表面にマイクロセルをいれてインクの転移を良くするような手法もあります。
またバウンシング(機械の微振動)によることもあります。これらの一部は両面テープや樹脂版ガイドにより解消できることもあります。

超高速でキレイに印刷するには何が必要ですか?

適度な印刷圧およびアニロックスロール圧がまず重要です。
そのうえで超高速に合うインクと樹脂版の選定が必要です。インクを高速で樹脂版に乗せて印刷でインクを離して乾かすことは理論上は簡単そうに見えて印刷現場ではかなり難しい作業となります。そのためには表面平滑の極めて高い樹脂版を使用することも重要です。それにより最小限の印刷圧、アニロックスロール圧で済むため超高速でも安定します。網点の表面平滑性を極めて良くするために最近では樹脂版の網点や細線の表面のフラットトップ化をすることも技術的に可能です。

あみ点部分のインクがからむのはなぜでしょうか?

アニロックスロール線数と印刷線数が適当がまずご確認いただく必要があります。
当社では印刷線数はアニロックスロール線数の5分の1以下を推奨しています。そのうえでインクと樹脂版の相性が合っているかどうかをご確認ください。樹脂版の種類を変えることにより解消できることもあります。
また樹脂版にムラがある場合もインクからみの要因となることもあります。
網点や線画、ベタまでムラなく樹脂版を仕上げることは技術的に難しく製版会社ではいかにこの誤差を少なくできるかが課題です。

マージナルを減らしたいのですがどのようにすればいいでしょうか?

紙、インク、樹脂版と印刷機の相性が合うとマージナルが少なくなりますが近年の低級紙化、超高速印刷によりマージナルが増える要素は数多くなっています。
近年樹脂版では網点・線画・ベタ面でも材料や製版方法が技術的にあります。
また印刷圧だけでなくアニロックス圧もマージナルの原因となりますのであらためて調整ご確認いただくことが必要です。

ポストプリント(ダイレクト印刷)

段ボールダイレクト(ポストプリント)で行うプロセス印刷は一般の線画・ベタ印刷で使用するフレキソ版(樹脂版)と何か相違ありますか?

プロセス印刷で使用するフレキソ版(樹脂版)の材料は一般的な硬度30度程度の材料と比べてプロセス印刷では少し硬めの材料を使用することが多いです。

プロセス印刷ではフレキソ版に何か手を加えますか?

段ボール印刷ではマージナルが大きく出るためマージナルを想定してフレキソ版(樹脂版)のあみ点ドットの表面積を小さくするコントロールをします。
この作業をドット・ゲイン・コントロール(DGC)といい、過去の様々な実績から得た当社のデータベースよりお客様の現場に最適なコントロールをフレキソ版の表面に施します。この作業を怠るとマージナルが大きく出て印刷濃度が高くなりプロセス印刷は上手く行きません。印刷機・インク・紙質・樹脂材料やデザインによりこのコントロールはかわります。

プロセス印刷の最初とロングランでは色の出方が違うのですが解決法はありますか?

プロセス印刷では印刷の最初でもロングランの途中でも終わりでも同様の色を出すことが必要です。時々お客様から印刷中に濃度が上がってくるなどの声をお聴きします。印刷機の状態や環境によることもありますが、ほとんどがフレキソ版(樹脂版)が何らかの事情で膨潤していることが考えられます。
この場合はフレキソ版(樹脂版)の材料の見直しが必要となります。
現場の環境に合ったフレキソ版(樹脂版)を使用すると印刷途中から濃度が上がるような現象は解消されます。

ダイレクト(ポストプリント)プロセス印刷のときに気を付けることはありますか?

まずはプロセス印刷に最適なフレキソ版(樹脂版)を使用することです。
印刷圧・アニロックス圧でも色の出方は変わります。原則キスタッチで印刷することが必要です。また段ボールシートの平滑性も求めます。インクは原則としてプロセス印刷に適したインクをご使用ください。